jQuery UI DatepickerでEnterキーを無効化する方法

jQuery UI DatepickerでEnterキーを無効化する方法

jQuery UIのDatepickerの入力欄でEnterキーが押されたときの挙動が問題になるケースがあります。フォーム内で使用している場合、Enterキーによって意図せずフォームが送信されてしまうことがあるからです。

問題の背景

jQuery UIのDatepickerは、インラインカレンダーまたはテキスト入力で日付を選択できる便利なUIコンポーネントです。しかし、入力欄にフォーカスがあり、ユーザーがEnterキーを押すと、以下のような問題が発生することがあります。

  • フォームが送信されてしまう
  • カレンダーが閉じてしまう(意図せず選択が確定する)
  • 入力値のバリデーションが発動する

これらの挙動を防ぐには、Enterキーの動作を抑制する必要があります。


解決方法:keydownイベントでEnterキーをキャンセルする

もっともシンプルな方法は、keydownイベントを使って、Enterキー(キーコード13)を検知し、既定の動作をキャンセルすることです。

以下は具体的なコード例です。

$('#datepicker').datepicker();

// Enterキーを無効化
$('#datepicker').on('keydown', function (e) {
  if (e.key === 'Enter' || e.keyCode === 13) {
    e.preventDefault();
    return false;
  }
});

このスクリプトは、Datepickerがアタッチされた#datepicker要素に対して、Enterキーの押下を検出し、e.preventDefault()return falseでその動作をブロックしています。


他の入力欄に影響しないようにするには

この方法は特定のDatepicker入力欄にのみ適用されます。もし複数の入力欄があり、特定のものだけEnterキーを無効化したい場合は、セレクタで対象を限定してください。

$('.date-only').datepicker().on('keydown', function (e) {
  if (e.key === 'Enter') {
    e.preventDefault();
  }
});

フォーム全体でEnterキーを無効化したい場合

フォーム全体でEnterキーの送信を防ぎたい場合は、以下のようにフォーム要素に対してイベントをバインドすることも可能です。ただし、この方法は他の入力フィールドにも影響を与える可能性があるため注意が必要です。基本的には、Datepickerのみに限定する方が安全です。

$('form').on('keydown', function (e) {
  if (e.key === 'Enter') {
    e.preventDefault();
  }
});

まとめ

対処法 解説
keydownイベントで抑止 Enterキーの既定動作を防ぐには最も確実な方法
セレクタで適用対象を限定 意図しない副作用を防ぐために有効
フォーム単位での抑止 一部のケースでは有効だが汎用性は低い

Datepickerを使う際に、ユーザー体験を損なわないためにも、Enterキーの挙動には注意を払う必要があります。今回紹介した方法を参考に、用途に応じた適切な制御を行ってください。